【新人の精神保健福祉士向け講座】現役PSWが教える、病院への就職が決まったらやっておくべきこと5選!!

精神保健福祉士向け

精神保健福祉士の国家試験に合格し、精神科病院やクリニック、総合病院の精神科など医療機関への就職が決まっている方に向けて、現役で精神保健福祉士として精神科病院に勤める私が「就職前にやっておけばよかったこと」を5つご紹介します!

① 就職先の近隣情報を調べる

医療機関で働く精神保健福祉士にとって「社会資源」を知っておくことは必要不可欠です。

もちろん働き始めれば少しずつ覚えていくことも多いでしょう。しかし新人の精神保健福祉士は覚えることが多く、日々の仕事についていくことだけで精一杯になってしまいます。職場が自身の生まれ育った地域であればあまり問題ないかもしれませんが、少しでも離れた地域なら環境も全く違います。もしかしたら住み慣れた町でも、実は知らなかったことがたくさんあるかもしれません。

働き始めてからでも遅くはありませんが、入職までに少しでも時間があるならば、就職先の近隣情報を調べておくことをお勧めします。では具体的に何を調べると良いかお伝えします。

【就職先がある町のことを調べる】

これはどんな職場であっても必要なことかもしれませんが、精神保健福祉士の仕事は病院内だけではなく地域にも目を向ける必要がある仕事です。人口や高齢化率、地理、その土地の観光地や名産品など、働く地域がどんな場所なのかよく調べておきましょう。

【近隣の医療機関をしらべる】

医療機関に勤める精神保健福祉士は100%の確率で他の医療機関との関わります。精神科同士はもちろん、他科の医療機関からも紹介を受けたり、紹介したりとやりとりすること間違いありません。

また、周りの先輩たちや他の職種の職員もは当たり前のように他の医療機関の名前を出して仕事をします。「新人だから知らなくて当然」というわけにはいきませんよね。

さらに具体的に話すと、地域にはその地域の中核となるような総合病院がだいたい存在します。規模によっては精神科が入っていることもあるかもしれません。または大学病院や国立病院などの大きな病院も存在しているかもしれません。精神科の患者さんは他の疾患を抱えている人も多いです。急変だってあり得ます。大きな病院は必ず把握しておかなければなりません。

その他、個人で開業している病院やクリニックも知っておく必要があります。何度も言うように精神科の患者さんは他になんらかの疾患を抱えていることが多いです。内科、外科、整形外科、耳鼻咽喉科、眼科、皮膚科などなど、どこの病院がなんの診療科を標榜しているか、確認しておくと良いでしょう。

【公的機関を調べる】

精神保健福祉士がよく関わる公的機関として、市役所(区役所、町役場)・・地域包括支援センター(委託も多い)福祉事務所など、年金事務所、児童相談所、障害者更生相談所、保健所、精神保健福祉センターなどがあります。また半官半民と言われていますが社会福祉協議会も関わりが多いです。就職先の管轄はどこなのかよく調べておきましょう。

【金融機関を調べる】

患者さんを支援する上で、経済的な問題は切っても切り離せません。障害年金を受給している方もたくさんいます。もしかしたら支援している患者さんと同伴で銀行に行く機会もあるかもしれません。その地域の主な銀行はどこか(複数の場合もある)、店舗はどこにあるかも重要な情報です。

【コンビニやスーパー、飲食店なども調べる】

上の4つに比べると、やや優先度は落ちるかもしれませんが、地域のどこにどんなお店があるか知っておくことで、地域で暮らす患者さんがどこのお店を利用しているかがわかります。また入院している方が地域での生活を目指すにあたって、退院後どのような生活ができるかを考えるためにも必要な情報となるのです。

② 基本的な制度を勉強しておく

国家資格に合格しているということは、当然たくさんの勉強をしてきたと思います。正直、学校や試験勉強で学んだことだけでは全く足りません。実践的なことは働きながら身につけていくしかありません。じゃあ「働き始めてから覚えればいいのでは?」と思うかもしれません。しかし、就職したてでもあなたは国家資格所持者です。患者さんだけではなく、他職種の方も「資格を持っているなら当然制度のことは知っている」と思われています。では具体的に何を勉強しておけば良いでしょうか。

  • 精神保健福祉法
  • 障害年金
  • 精神障害者保健福祉手帳
  • 傷病手当
  • その他の手当等

これらの制度はよく使います。どんな制度かはなんとなくわかっていると思いますが、精神保健福祉士は“どんな制度か知っている”だけでは足りません。細かなところの知識も必要になるのです。特に精神科病院で働くのであれば「精神保健福祉法」はよく見直しておきましょう。

③名刺入れ、名刺フォルダを用意する

ここにきてこれ・・・?と思うかもしれません。名刺入れ、名刺フォルダなんか資格なんか関係なしに新社会人なら当然じゃないかと思うでしょう。たしかにその通りではあるんですが、精神保健福祉士は知識、経験はもちろんですが「人の繋がりをどれだけ持っているか」がとても重要になります。みなさんは「連携が大事」ということを今までにたくさん習ってきたと思います。漠然とそれは理解していると思いますが、患者さんの支援をするうえで

たくさんのネットワークを持つこと=精神保健福祉士(ソーシャルワーカー)としての能力が高い

と言っても過言ではないと思います。(あくまで私個人の意見ですが・・・)

患者さんの支援のなかで、ネットワークが多い、すなわち多くの引き出しを持っておくことは、支援の幅も広がり結果的に患者さんのためになります。働き始めたら多くの支援者に出会い、たくさんの関係を築くことを意識してください。その際に名刺は重要です。職場によっては新人のときは名刺がないところもあるかもしれませんが、頂いた名刺はいつでも出せるように、フォルダなどにまとめておくと良いでしょう。また積極的に研修会の場に顔を出しておくことも効果的です。

④メモ、ノートを用意する

またこれも新社会人なら当然!なことかもしれません。しかしあえてここに入れさせていただきました。それだけ新人の精神保健福祉士には覚えることがたくさんあります。その職場での基本業務を覚えることがもちろんですが、先程も述べたように制度の実践的なことはやりながら覚えていくほかありません。自治体によっても違う面も多く、身につくまでは一苦労です。また先輩たちも日々の業務が多忙で何度も同じことを聞くわけにもいかないでしょう(注:ほんとにわからないことは自己解決せず何度でも確認しましょう)。学んだことはその都度メモにとり、定期的に振り返ることは仕事を早く覚える上でも重要です。

※ メモを持ち帰る場合は、患者さんのことなど個人情報を持ち帰らないよう十分注意しましょう。持ち帰って良いのはあくまで業務的な内容のものです。

⑤資格の登録を済ませる

これはほぼ問題ないかもしれませんが、みなさん知っての通り、精神保健福祉士は試験に合格したら名乗れるものではありません。必ず登録しなければなりません。国家試験って今は2月に試験、3月に合格発表ですよね。特に学生の皆さんだったら、試験も終わり内定ももらって卒業旅行など社会人に向けて最後の短い休みを満喫する方も多いことでしょう。国家資格の登録証は登録申請してからすぐに届くわけではありません。職場は登録証をなるべく早く確認したいはずです。いざ入職して「資格の登録してませんでした」では笑えません。今一度、ご自身が手続きをしているか振り返ってみてください。

まとめ

以上5選、まとめてみました。精神保健福祉士をとって精神科病院で働くことが決まった方はこれからがスタートです。より良いスタートを切るためにも是非参考にしてみてください。

九州在住の30代、3児の父親。子育てはまだまだわからないことばかり。社会福祉士、精神保健福祉士、介護福祉士を持ち病院のソーシャルワーカーとして勤めている。キャンプが趣味でいつかは子供たちとキャンプに行くことが夢。お酒が大好き。

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